開業するきっかけの1つとなった出来事『あなたのお商売がうまくいきますように…』と、うれしいプレゼント
手芸が趣味という90代の女性(Aさん)。週に1回お会いできるかどうかの知り合いです。
Aさんは、私からは出張整体で開業することなど話していないのに、
『あなたは人のためにこのお仕事を手広くなさりなさい。』
と、突然話されたのです。
その当時は、開業することに少しだけ臆病になっていました。
上手くいくのかしら?
お客様を集められるかしら?
本当に人のお役に立てるかしら?…と、
後ろ向きなことを考えていて、なかなか前に踏み出せないでいたのです。
応援してくれる仲間や家族がいるのに、
怖くて怖くて石橋を叩いているばかりで、
一歩を踏み出せない自分がいました。
Aさんは、耳が遠くて会話するのにも大きな声で耳元で言わないと伝わりません。
ですので、必要なことだけをお伝えしていたので、開業を考えていることなどは少しも話したことがありませんでした。
目次
- ○ Aさんとの出会い
- ○ Aさんの趣味
- ・どれにしましょうか?
- ・可愛いあみぐるみたち
Aさんとの出会い
Aさんに初めてお会いしたのは、今から3年ほど前だったと思います。
便秘で苦しいと訴えるAさんに『お通じが良くなりますよ。』と言って、施術しました。
その後お通じがあって『あなたのお陰よ。良い腕をしているのね。』と喜んでいただきました。
その初めてお会いした時の出来事が、印象的だったのかそれからも私と会うと、『良いお仕事をしているのね。』と言っていただきました。
とても品のあるご婦人で、穏やかな口調で話されるので、こちらもゆったりとした心地よい気持ちになります。なにかと時間に追われてせかせかしがちですが、Aさんと話すと気持ちがふわっと落ち着くのです。
Aさんの趣味
しばらくお会いできずにいましたが、
ある日、
『好きなものを作ってあげる』
『どれでも選んでください』
と言って、あみぐるみの本を見せてくれました。
あみぐるみは、毛糸を編んで形を作り、中にパンヤ(綿)を入れて、形を整えて目や鼻、口などをつけて完成するぬいぐるみです。
Aさんのお部屋には、たくさんのあみぐるみが置いてあります。
作製途中のもの、毛糸や目、リボンや鈴などの材料もきちんと整理されています。
人から注文を聞いて、せっせと編むのです。
『予約でいっぱいなのよ』
と、いくつもの注文をメモにして順番に作っていきます。
90代でも趣味を持ち、ご自分の役割として誰かのために編み物をしているのです。
とても素敵なことです。
どれにしましょうか?
予約がいっぱいなのに、私にどれが良いか聞いてくれるのです。
遠慮しがちに差し出されたあみぐるみの本を見ていると、
『あなたはお商売をするから、これなんかどう?』
と、勧めてくれるのです。
お商売?
いやいや開業するなんて話してないから!
心の中では、【開業する!】と決めていましたが…
見透かされている!(^^;
『亀の甲より年の功』とは、よく言ったものだ。
私からなにか出ているのだろうか?
開業するよ!オーラが…
良くわからん…
勧めていただいた物に決めると、
なんと、
『あとこれもあるといいね』
と、次々と…
合計3体
こんなにいいの?
躊躇している私をよそに
Aさんはどんどん話を進めていき、
『好きな色が良いけど、お商売だから、…』
と、これはこの色、こっちはこの色…
と決めてくれました。
私も組み合わせ的にOKだったので、
彼女にお任せしました。
必要な材料を後日届けて、出来上がりを待ちました。
可愛いあみぐるみたち
思っていたよりも早く、
『出来たよ』
と連絡をもらいました。
受け取りに行くと、
Aさんは、手渡しながら
『先生が元気で健康でいないと多くの方を助けられないから、無理はしないでくださいね。
これからも、たくさんの人を助けて、繁盛しますように。
多くの人が先生を頼りに来ますように。』
と、うれしいお言葉とともに、かわいいあみぐるみたちが手元にやってきました。
ここに、私を応援してくれる方が一人いる!
大丈夫、前に進みなさい。
背中をポンと押していただいたようです。
開業してなかなか大変ですが、
『この子たちがついているから大丈夫だね。』
って思えるようになりました。
『あなたのお商売がうまくいきますように!』
私に力をくれる言葉です。
Aさん、ありがとうございます。感謝!